優良な企業に真似る家計管理
京セラ(創業者稲盛和夫氏)の「アメーバ経営」は有名です。その中に原材料購入は「当座買いの原則」ルールがあります。当座買いとは、さしあたり入用なだけ現金で買うこと。そのつど現金で買うこと。早く言えば極力在庫を持たない経営です。
①保管場所が必要になる
②保管している間に、汚れや破損してしまう
③仕入れに対する支払いが先行してしまう
④沢山あることで無駄遣いする
⑤仕様変更の際に、いつまでも古いものが残る
使う分だけを当座買いすると大切に使うようになり、ムダがないし、余剰在庫がないため在庫を管理するための経費、場所や時間も必要でなく結果的には経済的である。「必要なものを、必要な時に、必要なだけ購入する」ことです。トヨタのJIT生産方式も同様でプッシュからプルに変革したのです。余分な在庫は持っていません。
これをそうですね。変動費で一番多い食費に関して家計に当てはめてみましょう。
①保管場所が必要になる・・大量に買うと冷蔵庫に入らない、もう1台小さいのを購入しようか。などの動きになります。固定費としての電気代が増えます。置き場所が増えます。不経済になります。
②保管している間に色褪せ・・探せなくて正味期限が切れていたり、変色して使えなくなって処分になります。不経済です。
③仕入に対する支払が先行・・現金で購入しますが消費せず保管が続くので、今すぐ要らない在庫となり不経済です。
④沢山あると無駄遣い・・残るし使ってしまおうとかビールもう1本飲もとか、沢山あれば余分に使います。不経済です。
⑤いつまでも古いものが残る・・古くなった野菜は使いずらいので新しいものから使っていく。古いものは処分になる。不経済です。
家計は「必要な時に必要なだけ」を徹底
二日分や一週間と決めているなら特売しているからと大量に買わないこと。1個でいいのに3個1000円!のPOP見て買わないことです。生鮮食品でないからまとめ買いOKではないのです。
こんな記事も見ました。同じ品質のきゅうり3本150円と10本300円ならどちらを買いますか?一本当たり換算50円と30円なので10本買う方が単価20円も安くお得です。しかし出ていくお金は150円と300円で150円も多く出費します。
当座買いをするなら3本50円でしょう。3世帯で分けるなら10本300円かな。
京セラのアメーバ経営もトヨタ生産方式も「必要な時に必要なだけ」を徹底的に実施して優秀な大企業になったのだから、家計も「必要な時に必要なだけ」を徹底したら強い家計にきっとなります。やる気が湧いてきましたかな?
イラスト 引用 |
「当座買い」習慣の練習をしましょう
練習用です。割と特売が多いモノを3品選びます。ここでは醤油、ポン酢、麺つゆを用意します。各在庫量を決めます。在庫量は開封前のモノとします。
保管場所にテプラかタックシールで表示をします。そして決めた各在庫量を一旦補充します。贈答など頂いたモノは余剰としてバックヤードに置き、在庫あることを表示します。あれば「有り」「○」などと表示をしておきます。
醤油
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ポン酢
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麺つゆ
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在庫1
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在庫1
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在庫2
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バックY
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バックY
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バックY
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それでは運用開始です。
あるスーパーで夏季によく使う「麺つゆ通常100円、3本でなんと180円! 本日限り!」と特売です。家には決めた在庫量2本あります。でも3本で180円は魅力です。買う買わない?「そうめんやひやしうどん、夏野菜サラダうどんなどこれから良く使うしバックヤードに買っておこう。」
それダメ、当座買い違反です!まあ順次慣れていけばいいかな。買わなかった後悔でストレスになってもいけないですからね。
でもこれをやると半年持つモノは在庫0にしたり、酸化する油などは小さい容器モノに変えたり工夫が湧いてきます。「なくなったら補充する」は「売れたら作る」生産方式と同じことをやっているのです。すごい!
次回は「家計の経費削減やり過ぎはダメ」です。
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